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魚心あれば水心

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魚心あれば水心あり:魚と水は互いに相手を欠くことのできない密接な間柄であることに例え、相手が好意を持てばこちらもそれに応ずる用意があることにいう(広辞苑)

アマースト「酒事情」報告(2)- 四人姉妹 -

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Four Sisters Sauvignon Blanc White
2006
Four Sisters PTY Ltd.
Nagambie, Australia
アメリカ滞在も、そろそろ3ヶ月が経とうとしている。研修終了日まで100日を切り、帰国後のことも考えなければ、とも思い始めたこの頃だ。



こちらの酒事情について引き続き報告したいのだが、やはり圧倒的にワインに人気がある。ようやく少しあたたかくなってきたので「夏を生き抜くために!(大げさ。ここは、本当にストーブが要らない期間が1ヶ月半くらいしかない。今日は暑いね、とか言われてクーラーをつけられると寒くてたまらない。)」とか謳ってビールが売り出されているが、酒屋のスペースの3/4はワインに割かれている。
売り方、買い方だが、こちらには通常のビンの2倍の大きさの「ワインの大瓶」というのが存在する。パーティが多い文化ならではだ。日本でも見かける、2リットル入りの紙パックもポピュラーだ。日本だとこうした売り方をしているのはチリか南アフリカ産と決まっているが、こちらではイタリアやオーストラリア(言うまでもなくイエローテイル)のものも見る。

値段は日本とほぼ同じか、少し高い。「手ごろな値段」とセールになっているのはだいたい10ドル前後。たまに6ドル、とか付いていると「安い!」と感じるが、720円ってことなので、私の安さの基準「500円」に比較すると高いってことになる。先日Raven Woodが8ドルでセールになっていたので買ったが、これで1000円。すごく得した、という感じはしない。

さて、このワインはAmherst Wineで12ドル、1440円。私的には「手ごろ感の上限」。オーストラリアワインで「お勧め」になっていたものである。こっちには酒を飲みに来たのではなく勉強しに来たので、高いワインを極力買わないようにしていたのだが、ラベルに魅かれて買ってしまった。

四人姉妹といえば「若草物語(Little Women)」。舞台はマサチューセッツ州コンコードだ。こちらに来てからまだ、ボストンとアマースト周辺しか見ていないが、帰国前にストックブリッジ(ノーマン・ロックウェル美術館がある)とコンコード、ナンタケット(マサチューセッツ州に含まれている、マサチューセッツ湾沖合にある島。リゾート地。)くらいは行ってみたい。(時間がないかもしれないが。)

Sistersという名前にこだわってみたのは、こっちにはSeven Sistersという7つの名門女子大が作っているleagueがあり、またこの近隣の5つの大学(U-Mass、Amherst、Smith、Hampshire、Mt.Holyoke)が作っている5collegesというleagueを紹介したかったからだ。5collegesのうち2校(Smith、Mt. Holyoke)が女子大。(Mt.Holyokeはアメリカ初の女子大。)アメリカの公立大学が「男子しか入れない」時代が長く、私立の女子大はそれに対抗して作られたという歴史があるため、こっちの私立の女子大は日本と違い、「いかに女性がリーダーシップをとれる社会を作るか」という考え方で運営されている(全部津田塾、って感じ)。なので、女子大は教授陣も学生も逞しく、頼もしい。そして、レズビアン率高し。レズビアンの話は別ブログで書く予定なのでここでは触れないが、興味深いこと極まりない。

こちらに来るまではSmith Collegeのことを、「ヒラリー・クリントンが出た大学」「アメリカの女子大最高峰」としてしか知らなかったのだが、Smithが併設の職業訓練及び農業高等学校を持っていることを知った時には感動した。
私が「農学部への進学」を決めた時、家族も親戚も、「女の子が農学を志す」ことに全く理解を示さなかった。特に両親は「科学が好きなら理学部に行けばいいではないか。なぜ農業なんか。」「お前に今まで最高のお嬢さん教育を受けさせてきたのは、牛の世話(畜産学科だった)をさせるためではない。」と言われ、私も最後には、理解してもらうこと自体を諦めてしまったのだ(それでも大学に進学できたのは、家族全員が「私が自分で決めたことを、他人が変えさせることはできない」ことを知っていたためだ。)が、農業は、生きる糧を得る基本の、極めて重要な産業である。それに携わりたいと思うことは、「卑しい職業」を選ぶことでも(日本では畜産業は部落差別と密接に結びついている)「労働者階級の仕事」をあえて選択することでもない。だから名門校Smithが農業分野でリーダーシップをとれる人材を積極的に教育しようとしていることには非常に意味があると思う。

「女性がリーダーシップをとるということはどういうことか」ということについて、日本で女子教育を進めようとする側は圧倒的に理解していない。ただ「女性の能力を最大限に活用する(私の祖母が卒業し、教えていたこともある某国立女子大運営側の考え。私はこの大学の産学協同プロジェクトの事務局に採用希望を出して断られたという経験を持っており、祖母には悪いが、この大学には未来がないと感じてもいる。)ことしか考えていないから、日本の女子教育がどんどんダメになっているんじゃないかと考えたりした。

おっと、この話題はこのブログの本題ではない。ワインの話に戻ろう。

このワインの評価だが、「辛口だが軽め」と言われて買ったが、やっぱ全体的にこっちの白は「甘い」。甘くない重い白ワインは妙に渋かったりして味のバランスが悪い。こっちで白ワインを飲んでると、うちの父親のワインの趣味はかなり良かったのだなあ、と認識を新たにする。彼は私と違い、「ワインは白(シャブリ)」という派だが、おいしい白ワインって複雑で繊細なものだ。こっちで薦められるワインの多くはあっさりしすぎていると感じる。1400円に見合うかといえば「うーん、ちょっと高いかも。」

でも、このラベルはかなりデザインに優れている。「強い女性」ってどんな感じなのかが、うまく表現しているラベルだと思うのですが、皆さん、どうお感じになりますか?

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by fishmind | 2007-06-17 12:55 | ジェンダーの話