人気ブログランキング |
ブログトップ

魚心あれば水心

uogokoro.exblog.jp

魚心あれば水心あり:魚と水は互いに相手を欠くことのできない密接な間柄であることに例え、相手が好意を持てばこちらもそれに応ずる用意があることにいう(広辞苑)

さすがエノテカ!

b0010426_10026.jpg

Pauillac de Pichon Lalande Rouge
2000 Pauillac A.O.C
Chateau Pichon Longueville Comtesse de Lalande
ENOTECA Co.Ltd.
Pauillac, France

エノテカなんて、と思ってた。

「高かったのよこれ!」ってこれ見よがしに贈る必要がある相手のためにのみ敷居をまたぐ、高級ワインショップ。「高い酒=うまい酒」としか判断できず、さらに相手が自分のために「いかにお金を使ってくれたか」でしか自分の価値を評価できない人を相手にするなら「エノテカ」でなければならないだろうが、ここのワインを「自分用」に買う日が来るとは思わなかった。



実はこれ、近所のカルディコーヒーファーム三茶店の新春福袋なのである。1本3000円で自由に選べ、3500円から20000円の「エノテカワイン」が入ってるというふれこみの30個限定福袋を、今年の運試しに一つ買ってみたのだ。開けたらこれが入ってた。定価3800円也。
値段的に「勝った」とは言えないのだけど、こいつ、この値段とは思えないほど、感動的なおいしさだった。もしどこかで販売されているのを見つけたら、迷わず買って損はありません。
ちなみに30本の福袋の中に、このワインは2本含まれていたらしい。「定価は安いが、1万円のワインに引けをとりません」と紹介されていた。
飲んでみて、然り。

普段飲んでるワインとは、開栓した瞬間から全く違う。よくワインのおすすめコメントに「チェリーの香り」「ナッツの香り」「ブラックベリーの香り」などとうんちくくさいソムリエ評がついているのを読むけれど、安いワインで実際にそういう「香り」が感じられることは少ない。でもこれは開栓した瞬間「濃いイチゴの香り」が瓶から流れ出してきて、「ホントにイチゴの香りだぁ」と思わず感動してしまった。
ボルドーのタンニンの濃い赤ワインは、飲む30分前くらいに開栓するかデキャンティングして飲む、というのが一般的なアイディアだと思うのだが、このイチゴの香りを楽しむには、開栓してすぐ飲むのがよいでしょう、と一口。
オイシー。

色は、ボルドーらしい血のようなワイン・レッド。
トクトクトクトク・・と瓶から注がれる音がきれい。濃度を感じる。
香りがものすごく強くて、部屋中がよい香りに満たされる感じ。え〜〜っ、この内容でこの値段なの?信じられな〜〜い!!と思いながら、密かに「誰も誘わないで良かったー」と一安心。実は昼間Tさんと買い物をしていたため、夕方もし彼女に時間があれば誘おうと思っていたのだ。彼女が予定があると帰ってしまったので、一人で開けることにしたのだった。(もしこれを読んでいたらゴメンネTさん。でも、あんたが「帰る」って言ったんだからね。)

こいつ、ちょっとただ者ではない、と飲みながらネットで素性調べをしたら、ボルドーのメドック地区でもトップブランドと並び称されるシャトーの「2級品」として生産されたボトルとわかった。内容はトップブランド並らしい。おまけに2000年はこの地域の「桁外れの当たり年」。
なるほど。

1日で飲みきってしまうのはあまりにももったいないとセーブして飲んだが、翌日も、さすがに香りは変わったものの、味わいの損なわれ方は緩やかで、最後の1滴まで楽しんで飲めた。渋みも少なく、濃いわりに舌触りがなめらかで、十分な果実味がある。ブルゴーニュとは全く違ったボルドーの「上品さ」を堪能し、今年の運試しは上々の滑り出しとなった。

こんなワインをこんな値段で仕入れてくるとは。
エノテカ、見直したよ。
ただの高級うんちくワイン店ではなかったのね。
それにこんな値段のワインも扱っているのなら、たまにはショップを覗いてみようという気にもさせられた。買うかどうかは別として。

しかし面白かったのは、福袋は「カルディコーヒーファーム」の袋で作っていたのに、買ったらおもむろにエノテカのワインバックとラベルシールをつけて袋に入れてくれたこと。お年賀で持っていくときはこの袋を使って、ってことなのだろう。
カルディ側の自社ブランドに対する姿勢が見えて好感がもてた。カルディは庶民的な店だもんね。

分を知る、って大事です。

記事が気に入ったらここをクリック!
by fishmind | 2006-03-12 10:06 | お酒の話