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魚心あれば水心

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魚心あれば水心あり:魚と水は互いに相手を欠くことのできない密接な間柄であることに例え、相手が好意を持てばこちらもそれに応ずる用意があることにいう(広辞苑)

レストランにおけるワインの適正価格とは?

レストランにおけるワインの適正価格とは?_b0010426_025017.jpg

Domain de la Cassagne Rouge
2001 Costie'res de Nimes A.O.C
Domain de la Cassagne
Valle'e du Rhone, France

師匠の家に届け物に行ったら留守だったので、奥様を誘って神楽坂のフレンチビストロ「I」で食事をした。

最近ネットでとみに評価が高いお店で、以前、関西に転居した友人が「東京を離れる前に一度行ってみたい」と言うので予約をとろうとしたが無理だったという因縁があり、一度行ってみたかったのだ。



神楽坂は、東京でもっとも「フランス人」が住んでいると言われている場所であり、フレンチビストロの集中度も高い。(根拠となるデータは持っていないが、日仏学院やリセがあるので、フランス人で子どもがいる家庭はわりとこの近辺に住む傾向があるようだ。フランス語と日本語のチャンポンで遊び回っている子どもの姿もよく見かける。)
便利な飯田橋駅に近い坂下周辺は高いが、坂を登り切ったあたりから早稲田よりの不動産には都心にしては安い物件も多く、修行が一段落した若いシェフが、この地に自分のお店を持つことも多いようだ。

しかし、世の中甘くはない。
長年神楽坂に住んでいる奥様によると、新しいお店は覚えきれないほどできるが、「おいしくないところはすぐ消えちゃう」そうだ。ちなみに「I」は彼女によると「一度ランチに入ったような気がするが、たいしたことなかったように思う。」。
「でも、前から行ってみたかったのなら行きましょうか」との寛容なお言葉に、一抹の不安を抱きつつも出かけた結果。

おいしいお店に関しては、ネット情報よりグルメの知人の口コミがもっとも間違いがない、というとても当たり前なことを確認する結果となった。

別にひどくはなかったのだが、ビストロにしては「気どりすぎ」なのと、その「気どり」に値段が付いているようで、内容のわりに高くつく。今までの説明で「I」がどこだかわかった人はご注意ください。

例えばワイン。
オードブルがラム、メインディッシュが鴨とウサギというチョイスをして「値段が高くなく、料理にあった赤ワイン」という指定で薦められたこのワイン。
レストラン価格4900円。
品揃えの中では安い方から2番目だった。
(私は父の教えにより、レストランでは絶対に高いワインを頼まない主義である。よってギャルソンにも「安いワインで選んで」と頼んでいる。)

さて、別に全然悪くなかった。
でも、同じ程度のワインは1500円も出せば売ってそうである。定価2000円だったとしてもサービス料3000円かあ・・。
などと思いつつ、しかしブログのことがあるので空瓶を持って帰りたいというと、「ラベルをお持ち帰りになれますよ」。
ラベルを台紙に貼って持ってきてくれた。
(写真の水色の部分が台紙)

特殊なフィルムのシールをワインラベルの上から貼って、ラベルの一番上の印刷面だけをはぎ取る「ワインラベル用の保存用紙」なのだそうである。別にそんなに仰々しく飲んだ記録をとっておきたいようなワインではなかったのでちょっと恥ずかしかったのだが、なるほど、この台紙サービスで1000円、うんちく代が1000円、ってことなのかもしれない。妙に納得。

しかし、うんちくや気どったサービスより、しっかりしたお料理と適正な価格でしょうビストロは。(お料理は標準的なできばえ。でも最後のタルトだけはおいしかった。標準以上。)仮にも「ビストロ」と看板揚げているんなら、「ビストロ」らしくしてもらいたいわね、次回は評価の確かなビストロに行って喰い改めましょうと、奥様と約束してからお別れしたのでした。

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by fishmind | 2006-02-24 00:26 | お酒の話

by AYUHA