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魚心あれば水心

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魚心あれば水心あり:魚と水は互いに相手を欠くことのできない密接な間柄であることに例え、相手が好意を持てばこちらもそれに応ずる用意があることにいう(広辞苑)

FESTO!

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TITLE:東京オクトーバーフェストin日比谷
DATE:2005年9月21日(水)〜24日(土)
TIME:17:30~23:00(土・祝12:00〜20:00)
AT:日比谷公園内第二花壇一帯
FEE:入場無料(飲食・アトラクション有料)
http://www.oktoberfest.jp/




ドイツネタが続く。

2005年と2006年は、「日本におけるドイツ年」らしい。
ワールドカップを見越した観光客誘致作戦の一環であるのは間違いないが、単に観光客に来て欲しいというアプローチから一歩進んで、もうちょっと多面的にドイツを理解して欲しいという意図が、主催者側にはあるようだ。(余談だが、ドイツ年の公式サイトがとてもよくできている。こういう見やすくて洒落たサイト、日本ではあまり見かけないけど、日本人の作品かな?)



ドイツに行ったことはないが、イベントの協賛団体・企業名リストを見ていたら、ドイツとの関わりが案外深い人生を送ってきたことに気がついた。ドイツ・カトリックのミッションスクールに6年も通った上に、陶磁器、畜産、写真、医療と、「ドイツが本場」な分野を伝うように専攻している。
サイトに掲載されているアートイベントリストをざっと見ただけでも「かなり面白そう」だし、「日本におけるドイツ年」、もうしばらく追っかけて見ようと思う。

さて、ドレスデン展には「広大なドイツの空と大地と、交易を支える豊かな運河」を描いた絵がたくさん来ていた。
写真がまだなかった時代の絵画は、映像記録という役割を担っていたから、優秀な画家は統治者の権威を保つのに欠かせない存在だった。当時のドレスデンには、イタリアやオランダなどから最先端の技法を持った画家が多く招かれていたらしい。
ドイツ絵画を含む北欧の風景画の空は、微妙なグラデーションで変化するグレーと、パープルにほんの少し薄紅色をのせたような雲と空の色合いの表現が特徴的で、見ていて飽きない。
本当にこういう空の色なんだろうなあ。

しかし、南から来た画家たちは、南の太陽とは全く異なる光の表現にとまどったり苦労したんじゃないだろうか。この北の空の特徴を陰鬱にならないで美しく表現しようとする作家たちの努力が、絵から感じとれるもの。
こういうことをふと考えたりするのも、絵画鑑賞の楽しみ方の一つである。

と、言うことで、前振りが長くなったが、急速に弱まる日の光に追いかけられて大あわてで秋の実りを祝う世界最大のビール祭り、ミュンヘンの「オクトーバーフェスト」を東京で体験させてあげようというありがたいイベントが、今週開催される。

祭り発祥の由来はバイエルン皇太子の結婚式だが、酒飲みにとっては、おおっぴらにお酒を飲んで騒ぐ理由は「ありさえすれば」良い。本場のフェストは「42ヘクタールの会場に600万人の人が訪れる(ドイツ観光局HP)」らしく、日比谷公園で「広大なドイツ」をどの程度追体験できるかは不明だが、便利な場所で滅多に飲めない本場のビールも飲めるし、連休の中だるみで仕事に調子が出ない人が勤め帰りに覗くには最適のイベントに思える。(詳細は公式サイトを参照)

このお祭りでは、オクトーバーフェストが開催される街の名を冠した「ミュンヒナー」ではなく、3月を意味する「メルツェン」というビールが供される。長期保存に耐えるタイプのラガーで、農作業が動き出す春先に真っ先に仕込んだ酒を、秋の収穫期に飲んで祝うという趣向なのだ。

春の歓びと、夏の労働を振り返って、冬に備える秋、という農作業の循環が粛々と巡ってくる幸せは、農業に真剣に携わったことがある人にしかわからないかもしれないが、ドイツの恵みを封じ込んではるばる運ばれてきたビールは、熱射病のリスクを冒して営業に駆け回ったり、冷房病とおかしなセクハラに苦しめられた夏を送った「月給労働者」の心を癒してくれるだろうと信じる。

高尚なうんちくも良いけれど、うまい酒と満ち足りた料理、そして友人たちとの楽しい会話は、とりあえず生活を楽しむ基本、という営み方は、万国共通なんじゃないか。

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by fishmind | 2005-09-19 00:18 | 文化と芸術の話