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魚心あれば水心

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魚心あれば水心あり:魚と水は互いに相手を欠くことのできない密接な間柄であることに例え、相手が好意を持てばこちらもそれに応ずる用意があることにいう(広辞苑)

ブログ引っ越し宣言(その2)

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私を引退させてくれなかった組織のロゴ。借りは返した。


前稿に続く。

実は、以前にも、「引退しよう」と決心したのにできなかったことがあった。

一つ前の記事で触れているが、このブログは仕事上覚える必要があって始めており、その職場は、今でこそメジャーな概念になったNPOの法人制度を作ろうとしているNPOであった(ほんとメジャーになったよね・・・これについてはいろいろと思うところがあるが、もう何も言いたくないので割愛)。

しかしいろいろあって2005年にこの組織を退職した時、「今後はこの業界とはかかわるまい」と、社会問題にかかわることから引退しようと決意したのであった。その時の私の実感は、「こんな満身創痍でこれ以上戦場に居続けることはできない」というもので、本来ならば、このように精神的にぼろぼろな時には環境を変えず、じっと我慢して自分の力が回復するのを待つ方が良いのだが、堪忍袋の緒が切れる事件が起きて、「これ以上は勤められない!」と辞表を出してしまったのだ。



まあ、潮時ではあったんだけど。
で、再就職をせっせと試みたのだが、40代目前の独身女性をおいそれと雇ってくれる企業はなく、パートで食いつないでいた時に、切れて退職した前の職場の同僚で現在も親友のT(タグクラウドにある友人T参照)が、NPOのワーカーを対象にしたフェローシップ(研修)の受験を奨めてくれた。
このプログラムは、「日本国内の中堅クラスのNPO活動実践者をアメリカに派遣して、アメリカのNPOの運営を学ぶとともに、日本のNPOの実践を知らせることで、日米の草の根交流を図る」ことを意図して、例年2~4人くらいが選ばれてアメリカに派遣されていた(国の予算が切られ、現在はこの制度はない)。

しかし私は海外のNPOには興味がないし(NPOの仕事から引退しようと思っているし)、何より英語ができない。ま、受けても落ちるだろうと、Tの顔を立てるため、くらいの軽い気持ちで申し込んだところ、受かってしまった。

その時採用時に担当者に言われた言葉は、次のようなものであった。
「面接の時に、もし落としたら、この人はNPO活動を辞めてしまうんじゃないかと思いまして、引退されては困るので採用させていただきました。ついてはあなたは英語力に難があるので、これから勉強してください。」

えええーっつ!!となったものの、半年間給料を出してくれて、勉強してきていいというのである、「じゃ、やります。」と準備期間(ほぼ10か月)にがしがしと英語を詰め込み、2007年3月から9月までの短い期間ではあったが、米国のNPOでマネジメントを学んできた。

で、2007年10月に帰国報告に行ったところ、「お疲れさまでした。国のお金で受けた研修ですから、2年間は日本社会にその成果を還元してくださいね!」。

渡米のために私が取得したビザは普通の学生ビザ(受け入れ先の学校が決まっていれば発行してくれる)ではなく、国費留学生に準じる特殊な学生ビザで、いったん帰国すると2年間、アメリカの学生ビザ及びワーキングビザがとれない。せっかく国費で留学させたのに(つまりは国のために働いてもらおうと思ってお金を出したのに)、そのまま外国の大学院に行っちゃったり、外国で就職されたりしちゃったら、元も子もないからなのだ。

しかし、アメリカ以外の国のビザは発給されるので、帰国してすぐイギリスの大学院に進学した人がいたりもする。海外に行くとやっぱり学位がある方が便利と痛感するので、帰って来てから大学院に行きたいな、それなら1年で修士がとれるイギリスがいいな、と考えても無理はない。実は私も考えた。

ただ私の場合、帰国後すぐに片付けなければならない仕事を残して出かけていたことと、学費+生活費を1年間出すだけの余力がなかったこと、それに「NPO活動やめないなら金を出すよ」と言われた以上は、やはり、何年かは国内に残って成果を還元しなければと(なんて真面目なんだ!)考えてしまった。

そこで、日本の大学院に通って学位を取りながら、何かの形で留学成果を日本社会に還元しよう、と3年間、児童養護施設で性教育を提供するシステム作りに取り組み、その成果を博士論文にまとめて学位をとる、という戦略を立てたのであった。

戦略は立てただけでは意味がないが、いろいろな人の助けを借りて3年間こつこつ努力した結果、とりあえず、児童養護施設で性教育を実施するシステムについて理論化することに成功し、それを論文にまとめて学位を取ることにも成功した。
この成果は現在ウェブサイトで公開しているため、誰もが活用可能な状態になっている。日本語なので日本語が読める人しか使えないんだけれど、半年間のNPOフェローシップの借りは十分返せたと思う。

これで心おきなく引退できるぞ!卒業式(2011年3月15日予定だった)が終わったらしばらくまたアメリカに行って充電だ!!と考えていた矢先に、でかい災害が起きたのである。

この稿、さらに次回に続く。

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by fishmind | 2011-12-04 23:53 | 作者の近況報告